バレルエイジドコーヒーとは、焙煎前の生豆をウイスキー樽の中で数か月保管することで、
ウイスキーの風味をコーヒーにつけたものです。
コーヒーの液体からもほんのりウイスキーの香りが感じられて、
味わいに深みが出るのでとてもおいしく、私も大好きです。
でも、自家焙煎でバレルエイジドコーヒーを作るのは、

ウイスキー樽を準備するのが大変…
と、あきらめている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、ウイスキー樽をわざわざ準備して、お酒をしみ込ませて…という下準備を考えたら大変ですね。
ですが、実は飲み終わったウイスキーボトルに生豆を入れて数か月後に焙煎することで、
簡単にバレルエイジドコーヒーの味を再現することができます!
本記事では、樽を使わないバレルエイジドコーヒーの
- 作り方
- オススメのウイスキー
- オススメの生豆
について解説します!
一番のオススメウイスキー
一番のオススメ生豆
樽を使わないバレルエイジドコーヒーの作り方


作り方は、空のウイスキーボトルにコーヒー生豆を入れて、数か月放置するだけです。
やることはそれだけですが、いくつかコツがあるので順に解説します。
ウイスキーボトルでのエイジングから焙煎までの流れ
700mlのウイスキーボトルを使うと、約500gの生豆が入ります。
ビンは洗わずに、そのまま生豆を入れてください。
多少、ウイスキーが残っていても大丈夫です。
生豆を入れたら、ボトルを振って、生豆全体をなじませます。
あまり強く降りすぎて、生豆が欠けないように注意しましょう。
温度変化の少ない暗所で、数か月エイジングします。
3~6か月が目安です。
通常の生豆と同じように焙煎することができます。
温度が上がりづらいなど、大きな変化はありません。
オススメの焙煎度は、シティ~フルシティの中深煎り。
コクが出てくる焙煎度で、ウイスキーの風味とよく合います。
ボトルで作ったバレルエイジドコーヒーは、
ほのかにウイスキーの香りがついている程度なので、
コーヒー豆の個性を完全に消すことなく楽しむことができます!
以上のように、飲み終えたウイスキーボトルに生豆を入れて放置しておくだけで、
バレルエイジドコーヒーを再現することができます。
バレルエイジドコーヒーにオススメのウイスキー


バレルエイジドコーヒーに使用するウイスキーは、基本的にお好みで問題ありませんが、
コーヒーの味に合うウイスキーを選ぶことが望ましいです。
ここでは、ウイスキーの基礎知識と、バレルエイジドコーヒーにオススメのウイスキーを紹介します。
20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。また、バレルエイジドコーヒーを早く作りたい一心で、ウイスキーを飲みすぎないようご注意ください。
オススメのウイスキー3選
銘柄 | 特徴 |
---|---|
グレンモーレンジィ ラサンタ | 柑橘系のアロマのウイスキーをシェリー樽で追熟。コクと華やかさを追加。 |
クライヌリッシュ | スパイシーでコクがあり、複雑な味わい。 |
グレンドロナック | シェリー樽で熟成。甘く、フルーティーな香りが特徴的。 |
ウイスキーの種類
ウイスキーは世界中で、さまざまな種類が作られています。
世界の5大ウイスキー生産地
生産国 | 特徴 |
---|---|
スコットランド | 多くの地域でウイスキーが作られており、それぞれ特徴が異なる。 |
アイルランド | 飲みやすく、ライトなタイプのウイスキーが多い。 |
カナダ | 香り、味が軽いウイスキーが中心。 |
アメリカ | バーボンが有名。力強い、独特の味わいと香ばしさが特徴。 |
日本 | 日本人の好みに合わせて、スコッチよりも飲みやすいモノが多い。 |
バレルエイジドコーヒーには、クセの強いスモーキーなウイスキーよりも、
華やかでフルーティな味わいの方がオススメ。
5大ウイスキー生産地の中では、スコットランドのスコッチウイスキーが種類が多くオススメです。
ただし、スコッチの中でも6大産地があり、それぞれ特徴があります。
スコッチウイスキー6大産地
産地 | 特徴 |
---|---|
ハイランド | スコットランドの約8割の蒸留所が集まる広域な地域で、種類が豊富。 |
スぺイサイド | スぺイ川沿いの呼称。華やかな香りのウイスキーが多い。 |
アイラ | 潮の香りのような、個性が強い風味のウイスキーが多い。 |
ローランド | ライトなウイスキーが主流。 |
アイランズ | 華やかなものからスモーキーなものまで、多種多様。 |
キャンベルタウン | 塩辛く、ドライなウイスキーが伝統的。 |
種類が多く迷ってしまいますが、バレルエイジドコーヒーに合わせるなら、
ハイランドかスペイサイドのウイスキーから選ぶと良いです。
逆にアイラのウイスキーは、コーヒーに合わせるには個性が強すぎるように感じます。
以下、私が実際に樽なしバレルエイジドコーヒーに使ったウイスキーを紹介します。
グレンモーレンジィ ラサンタ


私が最も好きで、バレルエイジドコーヒーにするのにも適していると感じる1本。
「グレンモーレンジィ オリジナル」という柑橘系のアロマが特徴のウイスキーがもとなのですが、
追加で2年間「シェリー樽」で熟成させたのがこの「ラサンタ」です。
シェリー酒を作っていた樽で、ウイスキーを熟成した、ということです。
シェリー樽で追熟することで、コク深い華やかさが追加され、コーヒーにとても合います。
迷ったら、まずコレを試してほしい!という一品です。
ちなみに、ラサンタはスペイン語で「温かさ」「情熱」。
クライヌリッシュ


ヤマネコのイラストが象徴的。
スパイシーでコクがあり、複雑な味わいの1本です。
スコッチウイスキーのすべての要素を含んでいるといわれる銘酒。
潮っぽさもありますが、突出しているわけではなく、ちょうど良いアクセントになっています。
グレンモーレンジィとはまた違った味わいが楽しめます。
グレンドロナック


こちらもシェリー樽で熟成されたウイスキー。
甘く、フルーティーな香りが特徴的です。
後味にはスパイシーさもありますが、キレが良いです。
バレルエイジドコーヒーにオススメの生豆


ウイスキーの風味とケンカしないよう、
- アナエロビック
- インフューズド
といった、突出した特徴のある発酵系の生豆は避けた方が無難です。
特にオススメな生豆を3つご紹介します。
オススメの生豆3選
銘柄 | 特徴 |
---|---|
ブラジル ショコラ | ナッツの風味やチョコレートのような甘さを備えているので、ウイスキーによく合う。 |
グアテマラ アンティグア | チョコレートのような甘み。安定しておいしい印象のアンティグア。 |
ペルー ウォッシュト | とてもクリーンで生豆の個性が少なく、ウイスキーの風味を引き立たせる。 |
ブラジル ショコラ
なんといってもオススメはブラジル・ショコラ。
ナッツの風味やチョコレートのような甘さを備えているので、ウイスキーに大変よくマッチしています。
私がバレルエイジドコーヒーを作るときは、ブラジルの豆を使うことが多いですね。
グアテマラ アンティグア
グアテマラのコーヒーは、チョコレートのような甘みが特徴。
中でも、アンティグアの生豆は安定しておいしいイメージがあります。
もちろん、ウイスキーの風味にもとてもよく合います。
ペルー ウォッシュト
ペルーのコーヒーは、とてもクリーンな味です。
生豆の個性をなるべく少なく、ウイスキーの風味を目立たせたい場合は、良い選択肢になりそうです。
バレルエイジドコーヒーのアルコール度数


ウイスキーボトルで熟成した生豆を焙煎したバレルエイジドコーヒーですが、アルコール度数はあるのでしょうか?
ウイスキー(エタノール)の沸点は、約80℃。
一方でコーヒー焙煎では、200℃程度の高い温度になります。
焙煎の工程でアルコール分はなくなりますので、安心してバレルエイジドコーヒーを飲むことができます。
まとめ
樽なしでバレルエイジドコーヒーを再現する方法と、
オススメのウイスキー、生豆について紹介しました。
オススメのウイスキー3選
銘柄 | 特徴 |
---|---|
グレンモーレンジィ ラサンタ | 柑橘系のアロマのウイスキーをシェリー樽で追熟。コクと華やかさを追加。 |
クライヌリッシュ | スパイシーでコクがあり、複雑な味わい。 |
グレンドロナック | シェリー樽で熟成。甘く、フルーティーな香りが特徴的。 |
オススメの生豆3選
銘柄 | 特徴 |
---|---|
ブラジル ショコラ | ナッツの風味やチョコレートのような甘さを備えているので、ウイスキーによく合う。 |
グアテマラ アンティグア | チョコレートのような甘み。安定しておいしい印象のアンティグア。 |
ペルー ウォッシュト | とてもクリーンで生豆の個性が少なく、ウイスキーの風味を引き立たせる。 |
ぜひ参考にして、自家製バレルエイジドコーヒーを作ってみてください!
一番のオススメウイスキー
一番のオススメ生豆
コーヒー生豆の買い方については、以下の記事で詳しくまとめたので参考にしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!